平成9年

国民生活白書

働く女性 新しい社会システムを求めて

平成9年11月

経済企画庁


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第I部 女性が働く社会

第1章 社会で働き出している女性

第3節 先進各国とも上昇している女性労働力率

(各国とも増える女性就業者)

各国の女性の労働力率の推移をみると,第二次世界大戦以前は,アメリカやイギリス,スウェーデンで際立って低かった。1970年代後半以降,テンポに差はあるものの女性の労働力率は各国とも上昇している(第I-1-16図)。

(国際的にもサービス経済化等とともに働く女性が増加)

アメリカやイギリスで,第二次世界大戦以前に女性の労働力率が非常に低かったのは,日本と異なって農業就業人口がすでに低かったことによる。例えば,アメリカでは,1930年代には,女性就業者のうち第1次産業で従事していた割合はわずか8.5%であった。同時期の日本は60%を超えていた。

また,第二次世界大戦以前には,アメリカでも結婚した女性の退職を義務づける制度を持つ企業や採用を未婚者に限る企業が多かったように既婚女性の就業に対する差別的な慣行や制度があった。このこともあり,サラリーマン世帯の妻の多くが専業主婦となったのは各国とも共通である。例えば,アメリカでは,60年にはサラリーマンの妻の7割は専業主婦であった(第I-1-17図)。しかし,70年代以降,サービス経済化の進展,家庭電化製品の普及,女性の社会参加への運動の高まりなどを背景に,女性の社会進出が増加した。90年にはサラリーマンの妻のうち専業主婦の比率は34%まで低下した。こうした傾向は各国とも多かれ少なかれみられる。

(増加するパートタイムで働く女性)

女性の年齢別の労働力率については,出産,育児期にあたる20歳代後半から30歳代前半の労働力率が他の年代に比べて低く,そのため,グラフを描くとM字型になるというM字カーブ(第3章コラム「女性の晩婚化と労働力率のM字カーブの変化」参照)がその特徴として従来から指摘されてきた。国際的に見ると,各国とも20歳代後半以上の女性労働力率の上昇が特徴的である。それにより,M字カーブはほとんどの国で消失し,日本は残っている数少ない先進国の一つとなった。

さらに,働き方としては,フルタイム労働が急増しているアメリカや女性の大半が就業しているスウェーデン以外の国では,パートタイマーの比率が増加している(第I-1-18図)。特に中高年女性については,各国ともパートタイマーの比率は高い。

(国際的にみて農業などで高く,行政職・管理職などで低い我が国の女性就業者の比率)

男性100人に対して,女性が何人働いているかを国際的に比較してみると,我が国の女性就業は,「農業及び関連職」や「運輸・生産及び労務職」などでは男女差が他の国に比べて小さい。一方,「行政職及び管理職」では男性100人に対して女性9人にすぎず,諸外国と比べても極めて少ないことがわかる(第I-1-19図)。


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