平成9年

国民生活白書

働く女性 新しい社会システムを求めて

平成9年11月

経済企画庁


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平成9年度国民生活白書の公表にあたって

今年の国民生活白書は,「働く女性一新しい社会システムを求めて,という副題のもとに,女性の職場進出とその国民生活,社会制度・慣行との関わりについて,可能な限り国際比較を取り入れながら,多面的に分析しています。

近年の女性の職場進出にはめざましいものがあり,時代の大きな流れであるといえます。今や20代から50代までの女性のうち,3分の2近くの人が社会で働くに至っています。そして,この流れは,社会経済や国民生活に広範,多岐にわたって影響を及ぼしています。しかし,大きな変化がある時には,社会システムの側がこれに追いつかないことが多くあります。女性が働くという新しい動きの中で,これまでの社会制度・慣行に対して多くの問題点が指摘されています。

例えば,企業の現場では,男性従業員を前提とした従来型の雇用慣行が,女性には不利に働いています。家庭生活の面では,夫婦間の役割分担の見直しなども指摘されています。また,教育の面では,女性の職場進出の流れが教育に対するニーズを変え,特に高等教育機関に新たな対応を促しています。

我が国が21世紀の本格的な高齢社会を迎えるにあたって,働く女性に対する社会の期待はますます高まっています。個々の女性が多様な選択肢の中で,その能力を十分に発揮し,自己実現ができるような社会を築いていく必要があります。この女性の職場進出という大きな流れに沿って,個人は今後の生活設計を,企業はビジネスのあり方の設計を,そして政府は政策・制度の設計を行っていくことが求められています。

国民の皆さんが女性が働きやすい新しい社会システムを考え,築いていく上で,本白書が役立つことを期待いたします。

平成9年11月4日

尾身 幸次

経済企画庁長官


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